更級日記

更級日記

乳母の出産と別れ

本文   1そのつとめて、そこを立ちて下総(しもつさ)の国と武蔵(むさし)との境にてある太井川(ふといかわ)といふが上ノ瀬、まつさとの渡りの津にとまりて、夜ひとよ、舟にてかつがつ物など渡す。乳母(めのと)なる人はをとこなども亡くなして、境に...
更級日記

長者の家のあと

本文    17日のつとめて立つ。昔、下総の国に、まののてうとといふ人住みけり。疋布(ひきぬの)を千(ち)むら万(よろづ)むら織らせ、晒(さら)させけるが家の跡とて、深き川を舟にて渡る。昔の門(かど)の柱のまだ残りたるとて、大きなる柱、川の...
更級日記

孝標女から学ぶ1

人間の一生を決めるものは何だろうか。現代の学校教育の在り方を考える。写真は地域のスーパーのエスカレータです。良い品物を適正な価格で販売してる人気のある店舗です。来客の皆さん帰りはエレベーターか階段をお使い下さいです。人形は平安時代の姿ですね...
更級日記

雨の中の旅立ち

本文 門出したる所は、めぐりなどもなくて、かりそめのかや屋の、蔀(しとみ)などもなし。簾(すだれ)かけ、幕など引きたり。南は遥かに野の方見やらる。東西(ひむがしにし)は海近くていとおもしろし。夕霧たちわたりていみじうをかしければ、朝寝(あさ...
更級日記

学問の神様の子孫 菅原孝標女

当時、女性作家は本名を出さない。菅原孝標女は家の名前を使った。紫式部、清少納言も本名ではない。菅原孝標は学問の神様、菅原道真(すがわらみちざね)から5代目である。新年にはたくさんの受験生が合格祈願の参拝にくる天神様である。孝標女は6代目とな...
更級日記

更級日記を語る

平安時代の日記文学、作者は菅原孝標女(すがわらたかすえのむすめ)で13歳から52歳までの作者の出来事、願い、行動など一人の女性の生き方が知ることができる。特に少女時代の記録には興味がもてる。写真は今の奈良公園であるが孝標の娘が平素みていたの...